医薬部外品(薬用化粧品)と化粧品の違い:言える効能の境界
公開日:2026年6月2日
同じ「化粧品っぽい」商品でも、薬機法上は「化粧品」と「医薬部外品(薬用化粧品)」に分かれ、言える効能の範囲が大きく異なります。美白・育毛・薬用などは医薬部外品として承認を受けた商品だけが、承認された範囲で表現できます。本記事では両者の違いと、効能表現の境界を事例で整理します。
化粧品と医薬部外品の違い
化粧品は、人の身体を清潔にし美化するなど作用が緩和なもので、表現できる効能は化粧品56項目に限られます。医薬部外品(薬用化粧品)は、特定の目的(美白・育毛・殺菌など)に対して有効成分の効果が認められ、厚生労働大臣の承認を受けたもので、承認された効能の範囲で表現できます。
ポイントは「承認の有無」です。同じ「美白」を謳うにも、医薬部外品としての承認が必要です。承認を受けていない化粧品が「メラニンの生成を抑える」と表現することはできません。
医薬部外品で言える承認効能の例
- 美白:「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」
- 薬用シャンプー:「フケ・かゆみを防ぐ」「毛髪・頭皮を清浄にする」
- 育毛剤:「育毛」「養毛」「薄毛・抜け毛を防ぐ」
- ニキビ・肌荒れ:「ニキビを防ぐ」「肌荒れを防ぐ」
医薬部外品でもNGになる表現
医薬部外品でも、承認された効能の範囲を超える表現はできません。特に「防ぐ」を「消す・治す」に強めると医薬品的になりNGです。
- シミが消える → 「防ぐ」はOKだが「消える」はNG
- ニキビが治る → 治療的表現でNG(「防ぐ」はOK)
- 発毛効果/毛が生える → 「育毛」はOKだが「発毛」は医薬品扱いでNG
- ○○が治る・改善する → 治療的効能はNG
化粧品(非医薬部外品)が、医薬部外品でしか言えない効能(美白・育毛・薬用など)を表現すると薬機法違反になります。広告を作る前に、自社商品の区分が「化粧品」か「医薬部外品」かを必ず確認してください。
区分別の表現範囲まとめ
- 化粧品:化粧品56項目の範囲内(うるおい・整える・防ぐ等)。美白・育毛・治療的表現は不可
- 医薬部外品:承認された効能の範囲内(美白・育毛・薬用等)。承認外・治療的表現は不可
- 共通:「治る・治療・回復・再生」などの医薬品的表現はいずれも不可
Plottell(プロッテル)のAIリーガルチェックは、商品分類(化粧品/医薬部外品/サプリ等)を判定したうえで、その区分で使える効能かを判定します。区分の取り違えによる違反を一次チェックで防げます。
よくある質問
化粧品で「美白」と書けないのはなぜですか?
「美白(メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ)」は医薬部外品の承認効能だからです。化粧品としての承認しかない商品がこの表現を使うと薬機法違反になります。化粧品では「うるおいで明るい印象の肌へ」など効能ではなく印象の範囲で表現します。
「育毛」と「発毛」は何が違いますか?
「育毛」「養毛」「薄毛・抜け毛を防ぐ」は医薬部外品(育毛剤)の承認効能でOKです。一方「発毛」「毛が生える」は医薬品の領域でありNGです。
医薬部外品なら何でも書けますか?
いいえ。承認された効能の範囲内に限られます。「防ぐ」は言えても「消す・治す」は言えないなど、承認範囲を超える表現や治療的表現はNGです。