ヘアケアの薬機法:シャンプー・トリートメントのOK/NG表現事例集
公開日:2026年6月2日
シャンプー・トリートメント・ヘアオイルなどヘアケア化粧品の広告では、「物理的な補修」はOK、「治療的な回復」はNG、という境界が判断の軸になります。髪はすでに角化した(生きていない)組織のため、被覆・浸透・空隙を埋めるといった物理的な働きかけは表現できますが、「治る・再生する」といった表現は医薬品的でNGです。本記事ではOK/NG表現を事例で整理します。
判断の軸:物理的補修はOK、治療的回復はNG
毛髪は角化した組織なので、化粧品でできるのは物理的な働きかけまでです。キューティクルを被覆する、内部に浸透する、空隙を埋めて補修する、といった物理的補修はOK。一方で「治る」「修復」「再生」「甦る」など、傷んだ髪が治療的に元に戻ることを示唆する表現はNGです。
紛らわしいのが「補修」と「修復」です。「補修(物理的に補い整える)」はOK、「修復(傷んだものを治して元に戻す=治療的)」はNGと整理されます。一字違いで判定が変わる点に注意してください。
OK表現の事例
- 髪の内部へ浸透/髪の芯まで浸透
- 髪の芯まで補修します(物理的補修)
- 毛先までうるおいを与える
- キューティクルを保護する/毛髪の表面をコーティングする
- なめらかな指通り/しっとりまとまる髪へ
NG表現の事例と理由
- 傷んだ髪が再生 → 治療的回復の示唆でNG
- 傷んだ髪を修復 → 「修復」は治療的ニュアンスでNG(「補修」はOK)
- 髪が生き返る/健康な髪が甦る → 治療的・医薬品的でNG
- バージンヘアが甦る → 元の状態に戻す示唆でNG
- 本質から髪質改善 → 本質的な改善は治療的でNG
- 傷んだ髪を本来の状態に戻す → 回復の示唆でNG
単体ではOKな表現でも、前後の文脈で「治療的に治る」ニュアンスを帯びるとNGになり得ます。例えば「補修」もダメージ回復の文脈で強調されると治療的に読めるため、全体のトーンに注意が必要です。
薬用(医薬部外品)シャンプーの場合
薬用シャンプー(医薬部外品)は、承認された効能の範囲で「フケ・かゆみを防ぐ」「毛髪・頭皮を清浄にする」などを表現できます。育毛剤(医薬部外品)は「育毛」「養毛」「薄毛・抜け毛を防ぐ」はOKですが、「発毛」「毛が生える」は医薬品扱いでNGです。自社商品が化粧品か医薬部外品かを必ず確認してください。
チェックの観点
- 「再生・修復・甦る・本来に戻す」など治療的回復の語がないか
- 「補修」と「修復」を取り違えていないか
- 文脈全体が治療的トーンになっていないか
- 医薬部外品なら承認効能の範囲に収まっているか
Plottell(プロッテル)のAIリーガルチェックは、ヘアケア特有の「物理的補修 vs 治療的回復」の境界を辞書として持ち、剤型(シャンプー/トリートメント/ヘアオイル)も踏まえて判定します。
よくある質問
「補修」と「修復」はどう違いますか?
「補修」は物理的に補い整えることでOK、「修復」は傷んだものを治して元に戻す治療的ニュアンスでNGと整理されます。ヘアケアでは「髪の芯まで補修」はOK、「傷んだ髪を修復」はNGです。
シャンプーで「髪が生き返る」は使えますか?
使えません。「生き返る」「甦る」「再生」は治療的・医薬品的な表現でNGです。物理的な「うるおいを与える」「まとまる髪へ」などに言い換えます。
薬用シャンプーなら何を書いてもいいですか?
いいえ。医薬部外品として承認された効能の範囲内に限られます。「フケ・かゆみを防ぐ」などはOKですが、承認外の「治る」「発毛」などはNGです。