日やけ止めの薬機法とSPF・PA表示:OK/NG表現と表記ルール
公開日:2026年6月2日
日やけ止め(サンスクリーン)の広告では、化粧品の効能の範囲56項目に基づく「日やけを防ぐ」「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」までが表現の上限です。加えてSPF・PAの表示には日本化粧品工業会の自主基準があり、「完全にブロック」「絶対に焼けない」などの誇大表現は薬機法・景品表示法の観点でNGです。本記事でOK/NG表現と表記ルールを整理します。
日やけ止めで言える効能
日やけ止めが化粧品の場合、表現できるのは化粧品56項目のうち「(36)日やけを防ぐ」「(37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ」が中心です。これを超えて「シミが消える」「肌を白くする」などを謳うことはできません。
日やけ止めには「化粧品」のものと「医薬部外品(薬用)」のものがあります。医薬部外品なら承認された効能の範囲で表現が広がる場合がありますが、いずれも「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」までで、できてしまったシミを「消す」表現は不可です。
SPF・PAの表示ルール
SPFはUVB(主に日やけ=サンバーン)の防止効果、PAはUVA(肌の弾力低下などに関与)の防止効果の指標です。測定法はISO規格(SPF:ISO 24444、PA:ISO 24442)に基づき、表示は日本化粧品工業会の自主基準で定められています。
- SPF:数値で表示。50を有意に超える場合は上限として「SPF50+」と表示する
- PA:「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階。「+」が多いほどUVA防止効果が高い
- 測定は定められた試験法に基づくこと。実測に基づかない過大な数値表示はNG
OK表現の事例
- 日やけを防ぐ
- 日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ
- 紫外線(UVA・UVB)を防ぐ
- SPF50+ PA++++(試験に基づく表示)
- うるおいを与えながら紫外線対策
NG表現の事例と理由
- 紫外線を100%カット/完全にブロック → 実態として不可能で誇大。優良誤認のおそれ
- 絶対に焼けない → 効果を保証する断定表現でNG
- シミができない/シミが消える → 予防の範囲を超える医薬品的・誇大表現
- 塗り直し不要/一日中効果が持続 → 使用実態と乖離しやすく根拠が必要
- 肌を白くする → 化粧品の効能の範囲外
「最強のUVカット」「No.1の紫外線防止力」などの最上級・No.1表現は、客観的な根拠(試験データ・調査の出典)がなければ景品表示法の優良誤認に該当するおそれがあります。根拠を示せない場合は使わないでください。
チェックの観点
- 効能は「日やけを防ぐ/日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」の範囲に収まっているか
- SPF・PAの値は試験に基づくか。SPFは「50+」、PAは「++++」までの表記か
- 「100%」「完全」「絶対」など断定・保証の表現がないか
- No.1・最上級表現に客観的根拠があるか
Plottell(プロッテル)のAIリーガルチェックは、日やけ止め特有の誇大表現や、化粧品56項目を超える表現を判定し、言い換えを提示します。SPF・PA表記を含むLP・パッケージ文言の一次チェックに使えます。
よくある質問
SPFの上限はいくつですか?
SPF値が50を有意に超える場合は、上限として「SPF50+」と表示します。これは日本化粧品工業会の自主基準によるもので、「SPF100」などの数値をそのまま表示することはしません。
PAは何段階ありますか?
「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階です。「+」の数が多いほどUVA防止効果が高いことを示します。
「紫外線を100%カット」と書いてもいいですか?
NGです。実態として紫外線を完全に遮断することはできず、誇大表現(優良誤認)に該当するおそれがあります。「紫外線を防ぐ」など範囲内の表現にとどめます。