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マーケティングファネルとは?化粧品ECで購入・リピートに至る5段階と段階別の施策・指標

公開日:2026年6月27日

広告は当てているのに売れない、買ってくれてもリピートしない——その多くは「顧客が今どの段階にいるか」を無視して、すべての顧客に同じ訴求を投げていることが原因です。マーケティングファネルは、顧客が初めてブランドを知ってから繰り返し買うまでの道のりを段階に分け、それぞれで打つべき手と測る指標を整理するための地図です。本記事では化粧品ECを前提に、認知・興味・比較検討・購入・継続の5段階と、各段階の施策・KPI、そして AIDA / AISAS との関係を解説します。

マーケティングファネルとは何か?

マーケティングファネルとは、顧客がブランドを知ってから購入・リピートに至るまでの心理と行動を段階に分け、上から下へ人数が絞られていく様子を逆三角形(じょうご=funnel)で表したモデルです。化粧品ECでは一般に、認知→興味関心→比較検討→購入→継続(リピート)の5段階で捉えます。上の段ほど対象人数が多く、下に進むほど離脱して人数が減るため、各段階で「次の段へ進む人を増やす」ことが施策のゴールになります。

重要なのは、段階ごとに顧客の状態が違うため、やるべきことも測る指標もまったく異なるという点です。まだブランドを知らない人に「いまだけ20%オフ」と言っても響かず、すでに比較検討している人に「肌悩みありませんか」と問いかけても遅い。ファネルは、誰に・何を・どの順番で届けるかを揃えるための共通言語です。

とえるなら釣りに似ています。まず撒き餌を広く撒いて魚を集める(=認知)、寄ってきた魚に当たりが来るのを待つ(=興味)、食いついた瞬間に合わせて釣り上げる(=購入)、そして釣った魚をいけすで活かして次につなげる(=継続)。撒き餌をする場面で釣り針を合わせても、いけすを用意する場面で撒き餌をしても噛み合いません。段階ごとにやることが違う、というのがファネルの肝です。

5つの段階で顧客はどう変化し、何をすべきか?

結論として、各段階のゴールは「次の段へ進む人を増やすこと」であり、施策と指標はそのために選びます。認知では届く人を増やし、興味では関心を深め、比較検討では不安を消し、購入では迷いを断ち、継続では関係を維持する——という流れです。下表に、化粧品ECにおける各段階の顧客の状態・代表的な施策・主に見る指標を整理します。

段階顧客の状態主な施策主に見る指標
認知ブランドや商品をまだ知らないSNS広告・インフルエンサー投稿・記事/動画コンテンツリーチ・表示回数・インプレッション
興味関心知ったが自分ごと化していない肌悩み軸の訴求・成分やこだわりの紹介・LP回遊クリック率(CTR)・滞在時間・再訪率
比較検討候補の一つとして他社と比べている口コミ・使用前後の見せ方・初回お試し・Q&Aで不安解消商品ページ閲覧率・カート投入率・CVR
購入買う意思はあるが最後の一押し待ち初回割引・送料無料・かご落ちフォロー・決済の簡素化CVR・CPA(獲得単価)・かご落ち率
継続(リピート)一度買ったが定着していない定期コース・同梱物・使い方フォロー・再購入案内LTV・リピート率・チャーン(解約率)
認知SNS広告・記事興味関心肌悩み訴求・LP比較検討口コミ・お試し購入初回割引・かご落ち継続定期・再購入案内多い少ない
マーケティングファネル:下に進むほど人数が絞られ、段階ごとに施策が変わる

上の段を太くするか、下の段の漏れを塞ぐか

改善の打ち手は大きく二つです。一つは入口(認知)を太くして母数を増やすこと、もう一つは段階間の離脱(漏れ)を塞いで通過率を上げることです。認知ばかり広げてもカート投入率や購入率が低ければ「穴の空いたバケツに水を注ぐ」状態になります。各段階の通過率を見て、最も漏れの大きい段から手を入れるのが定石です。

AIDA・AISAS とファネルはどう違うのか?

結論から言うと、AIDA も AISAS もファネルの「中身」を説明する古典的な購買行動モデルで、ファネルの各段階に対応づけられます。ファネルが人数の絞り込みを表す器だとすれば、AIDA / AISAS はその中で顧客の心理がどう動くかを示す筋書きです。

  • AIDA:Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Action(行動)。注意を引き、関心を持たせ、欲しいと思わせ、購入に至るという、最も基本的な4段階モデル。
  • AISAS:Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(行動)→ Share(共有)。ネット時代に合わせ、購入前に自分で「検索」して比較し、購入後に口コミとして「共有」する行動を加えた型。化粧品のように事前に成分や口コミを調べ、使用感をSNSで共有する商材と相性が良い。

AISAS の Search は比較検討段階に、Share は継続段階の(次の人の認知を生む循環)に対応します。化粧品ECでは、既存顧客の口コミ共有が新規の認知につながるため、ファネルは一直線ではなく「継続→共有→新たな認知」のループとして回り続けると捉えると、施策が一貫します。

各段階で何を指標として見ればよいか?

結論として、段階ごとに「見るべき指標」を固定し、混同しないことが重要です。認知の良し悪しを購入単価(CPA)で測ったり、継続の良し悪しをクリック率で測ったりすると、施策の評価を誤ります。段階と指標を一対で押さえます。

  1. 認知:リーチ・表示回数・インプレッション。どれだけ多くの新規に届いたか。
  2. 興味関心:クリック率(CTR)・滞在時間・再訪率。届いた人がどれだけ関心を示したか。
  3. 比較検討:商品ページ閲覧率・カート投入率・CVR。候補に残り、購入手前まで進んだか。
  4. 購入:CVR・CPA(獲得単価)・かご落ち率。一人を獲得するのにいくらかかったか。
  5. 継続:LTV(顧客生涯価値)・リピート率・チャーン(解約率)。一人の顧客がどれだけ長く多く買い続けたか。

化粧品の表現には注意が必要です。各段階の訴求で効果・効能をうたう際、化粧品で認められた範囲を超えて「シミが消える」「必ず治る」などと断定すると薬機法に抵触します。ファネル全体を通じて、効能は断定せず、認められた表現の範囲で伝えることを前提にしてください。

お、これらの指標は単体で見るのではなく、前段階の母数とセットで通過率として見ると意思決定が速くなります。たとえば購入数だけを追うのではなく、商品ページ閲覧→カート投入→購入の各通過率を並べると、どの段で人が漏れているかが一目で分かります。

段階ごとに必要なLP・訴求はどう変わるか?

ここまで見てきたとおり、ファネルの各段階では顧客の状態が異なるため、見せるべきLPや訴求もまったく変わります。新規認知向けには「肌悩みへの共感」から入るLP、比較検討向けには「他社との違い・口コミ・お試し」を前面に出すLP、継続向けには「定期コースの価値・使い方の提案」を伝えるLP——というように、同じ商品でも段階別に作り分けることで通過率が上がります。

一方で、段階ごとにLPを何種類も作り分けるのは制作負荷が高く、後回しになりがちです。Plottellは化粧品ECに特化したAI制作支援SaaSとして、新規認知向け・比較検討向け・継続向けといったファネル段階別のLPを、訴求の切り口を変えながら効率的に作り分けられます。段階に合ったLPを揃えることが、各段階の漏れを塞ぎ、認知から継続までを滑らかにつなぐ近道です。

よくある質問

マーケティングファネルの段階は必ず5つですか?

決まりはありません。本記事では化粧品ECで扱いやすい認知・興味・比較検討・購入・継続の5段階で説明していますが、認知・検討・購入の3段階に簡略化したり、購入後を「継続」「ファン化(推奨)」に分けて細かくしたりもします。自社の顧客行動と測れる指標に合わせて段階を設計するのが実用的です。

AIDA と AISAS はどちらを使うべきですか?

事前に成分や口コミを調べ、購入後にSNSで使用感を共有する化粧品ECでは、検索(Search)と共有(Share)を含む AISAS のほうが実態に合いやすいです。ただし両者は対立するものではなく、AIDA を基礎として AISAS で検索・共有の行動を補う、という理解で十分です。

ファネルのどの段階から改善に着手すべきですか?

各段階の通過率を並べ、最も漏れ(離脱)が大きい段から着手するのが基本です。認知を増やしても下流の通過率が低ければ成果につながりにくいため、まずはボトルネックになっている段を特定し、そこに合った施策とLPを当てるのが効率的です。

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