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デザインの色の基本|カラーパレット・HSV(色相/彩度/明度)・60-30-10配色比率の作り方

公開日:2026年6月27日

色は「なんとなく好きな色」で選ぶと、商品ページ全体がちぐはぐになり、ブランドの印象もぼやけます。色には色相・彩度・明度という3つの(HSV)があり、それを土台にカラーパレットを組み、ベース60%/メイン30%/アクセント10%の比率で配分すると、少ない色数でも整って見えます。この記事では色の仕組みと配色比率という「技術」の部分を、化粧品ECの商品ページを例にやさしく解説します。

そもそもカラーパレットとは何か。なぜ色を絞るのか

カラーパレットとは、その商品ページやブランドで「使ってよい色」をあらかじめ決めた、少数の色のセットです。色を無制限に使うのではなく数色に絞ることで、見る人の頭が混乱せず、ブランドらしさが一目で伝わります。色を決めることは制約ではなく、印象を設計するための土台です。

葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」は、藍・白・薄い肌色など、ごく限られた色数だけで世界的な美しさを生んでいます。色数が少ないからこそ、画面に強い秩序とまとまりが生まれるのです。色を絞ることは貧しさではなく、洗練です。

サザエさん一家を思い出してください。サザエは黄系の服、カツオは赤系、ワカメは水色──毎回ほぼ同じ配色だからこそ、シルエットだけで誰か分かります。ブランドの色も同じで、「いつ見ても同じ色」が積み重なって初めて、記憶に残る一貫性になります。

色の3つの軸とは。HSV(色相・彩度・明度)をやさしく

色は「色相・彩度・明度」という3つのつまみで表せます。これをHSV(Hue=色相/Saturation=彩度/Value=明度)と呼びます。色を「赤っぽい」「薄い」と感覚で語る代わりに、この3軸で考えると、色の調整も他人への共有も一気に正確になります。

  • 色相(Hue/いろあい):赤・青・緑といった「色味そのもの」。円環で表され、化粧品では青みで清潔感、ピンクで可愛らしさ、ベージュで肌なじみといった連想が働きやすい色味です。
  • 彩度(Saturation/あざやかさ):色の鮮やかさ。高いとビビッドで元気な印象、低いとくすんで上品・落ち着いた印象になります。大人向けコスメは彩度を少し落とすと高見えしやすい傾向です。
  • 明度(Value/あかるさ):色の明るさ。高いと軽やか・透明感、低いと重厚・高級感。同じピンクでも明度を上げれば軽く、下げれば落ち着きます。

色相=色味、彩度=鮮やかさ、明度=明るさ。この3語をセットで覚えると、デザイナーへの修正依頼が「もっと可愛く」ではなく「彩度を少し下げて、明度はそのまま」と具体的に伝えられます。

色の3つの軸(HSV)色相(いろあい)赤・青・緑など色味そのもの彩度(あざやかさ)低い→くすみ 高い→ビビッド明度(あかるさ)明るい→透明感 暗い→高級感この3つを動かすだけで、同じ色味から無数のバリエーションが作れる
色は色相・彩度・明度という3つのつまみの組み合わせで決まる

ブランドの色はどう決めるのか。パレットの組み方

パレットは「主役の色を1つ決め、それに合う色を数色だけ足す」という順番で組みます。最初から完璧な5色を探すのではなく、ブランドの主役色を決め、その色相・彩度・明度を基準に背景・文字・アクセントを派生させると、自然にまとまったパレットになります。

最低限そろえたい5つの役割

役割使いどころ決め方の目安
主役(メインカラー)ロゴ・見出し・ボタンなどブランドのブランドの印象を決める1色。最初に決める
(サブカラー)主役を支える2色目主役と相性のよい近い色相、または控えめな反対色
アクセント「購入」ボタンなど一番押させたい一点主役と差がつく目立つ色。多用しない
背景ページのベース面彩度を抑えた明る色や白に近い
文字本文・見出しの文字背景としっかり明度差がつく濃い

色を選ぶときは、化粧品らしい連想を「軽く」意識する程度で十分です。青みで清潔感、ピンクで可愛らしさといった連想はありますが、色そのものが効果・効能を生むわけではないので、断定的な訴求は避けます。どの色が何を連想させるかの深い話は、別記事「ブランドカラーと色彩心理」に譲ります。

商品ページで色をどう配分するか。60-30-10の法則

色は「選ぶ」だけでなく「配分」が大切です。広く使うベースカラーを60%、それを支えるメインカラーを30%、ここぞの一点に使うアクセントカラーを10%──この60-30-10の比率で配ると、まとまりと強弱が同時に手に入ります。比率が崩れると、ページはうるさく見えたり、逆にのっぺり見えたりします。

60-30-10 の配色比率ベース 60%メイン 30%アクセント 10%ベース 60%(背景・余白)ページの大半。落ち着いた淡い色や白でまとまりを作るメイン 30%(見出し・帯・写真)ブランドの主役色。ページの性格を決めるアクセント 10%(購入ボタンなど)一番押させたい一点だけに。広げると効果が薄れる
ベース60%・メイン30%・アクセント10%。アクセントは一点に絞るほど効く
  1. ベース60%:背景や余白など、ページの大部分を占める色。淡く落ち着いた色や白を選ぶと、他の色が映えます。
  2. メイン30%:見出しの帯や写真、区切りなどブランドの主役色。ページ全体の性格を決めます。
  3. アクセント10%:「カートに入れる」ボタンや限定マークなど、一番見てほしい一点だけに使う色。少ないからこそ目を引きます。

アクセントカラーを「目立つから」とあちこちに使うのは逆効果です。10%を超えて広げると、どこを見ればいいか分からなくなり、肝心の購入ボタンが埋もれます。アクセントは「ページで一番押させたい一点」に絞ってこそ機能します。

文字が読みにくいのはなぜか。コントラスト(明度差)

色がきれいでも、背景と文字の明度差(コントラスト)が足りないと文字は読めません。コントラストとは背景と文字の明るさの差のことで、化粧品ページにありがちな「淡いピンクの背景に白に近い文字」は、おしゃれに見えても読めない代表例です。色相がおしゃれかどうかより、まず明度差を確保することが先です。

  • 明るい背景には濃い(明度の低い)文字、暗い背景には明るい文字を合わせる。
  • 淡い色どうし・濃い色どうしの組み合わせは、明度差が小さく読みにくいので避ける。
  • 本文の文字色は、雰囲気を優先しすぎず、まず「離れて見ても読めるか」で判断する。

コントラストは「美しさ」ではなく「読めるか(=売れるか)」の問題です。スマホを腕いっぱいに離して、文字がすっと読めれば合格。読みづらければ、色味ではなく明度差をまず疑ってください。

Plottellならブランドの色をどう扱えるか

ここまでの「主役・副・アクセント・背景・文字を決め、60-30-10で配る」という作業は、本来そこそこ手間がかかります。Plottellのブランドキットは、参考にしたいサイトのURLや画像を渡すだけで、主役色・副色・アクセント色・背景色・文字色を自動で抽出し、商品ページの各セクションへ一貫した配色として反映できます。色の仕組みと比率を理解したうえでブランドキットを使えば、誰が作っても「いつ見ても同じ色」のページを素早く量産できます。

よくある質問

HSVとRGBは何が違いますか。どちらで考えればいいですか。

RGBは画面が光の三原色(赤・緑・青)で色を作るための数値で、人間が色を感覚的に調整するには不向きです。HSV(色相・彩度・明度)は「色味・鮮やかさ・明るさ」という人間の感覚に近い分け方なので、色を決めたり微調整したりするときはHSVで考えると直感的です。最終的な指定値はRGBやカラーコードでも、考え方はHSVが扱いやすいです。

60-30-10の比率は厳密に守らないといけませんか。

数字どおりに測る必要はありません。あくまで「広く使う色・支える色・一点に効かせる色」の3段階で、ベースを最も多く、アクセントをごく少なく、という目安です。大切なのは比率の正確さより、アクセントを広げすぎないこと。アクセントを絞るほど、購入ボタンなどの一点が際立ちます。

化粧品の色選びで気をつけることはありますか。

青みで清潔感、ピンクで可愛らしさといった色の連想は活用してよいですが、「この色だから効果がある」といった断定は避けてください。色はあくまで印象づくりの手段です。また淡い色を多用する化粧品ページは、背景と文字の明度差(コントラスト)が不足しがちなので、読みやすさを最優先で確認しましょう。

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